第12回ファンド研究会「野村インド株投資」
日時:2021.08.06(金)21:00~
場所:ZOOM
参加者:櫻井洋一/投資モモンガー/はるぴょん(順不同)
引用:野村インド株投資
ファンド概要
ファンド名 | 野村インド株投資 |
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運用会社 | 野村アセットマネジメント株式会社 |
ベンチマーク | MSCIインド・インデックス |
種類 | 追加型投信/海外/株式 |
特色 | 1.インドの企業の株式を実質的な主要投資対象とする。 |
投資コスト (割高) |
購入手数料:3.3%(税抜3.0%)以内 信託報酬:年2.2%(税抜年2.0%) 信託財産留保額:0.5% 合計:年6.106%程度 |
その他 | ― |
ファンドの仕組み
同ファンドに投資した資産は、マザーファンドへ投資され、間接的にインドの株式へバランス良く投資されます。
投資銘柄に関しては、収益性、成⻑性、安定性およびバリュエーション等を総合的に判断し決定。基本的には、モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナルが算出するMSCIインド・インデックスという数値を上回る投資成績を目指します。
また、外貨運用分に関しては為替ヘッジを行わないので、同ファンドへの投資は為替変動のリスクが伴う点はしっかり覚えておきたいですね。
運用成績・純資産の推移
引用:野村證券
– | 1ヶ月 | 6ヶ月 | 1年 | シャープレシオ (1年) |
---|---|---|---|---|
ファンドの運用成績 | +42.60%% | +5.05% | +10.60% | 3.09 |
取ったリスクに対し得られるリターンを図るもので、「リターンー安全資産のリターン÷リスク」の数式で求められます。
またシャープレシオは原則で、投資対象を同じとする商品、かつ3~5年の長期での数字を比較する必要があります。
その上で、数値が高ければ高いほどリスクから得られるリターンが大きく、運用効率が良いと理解することができます。
以下の図で言えば、ファンド2よりファンドの1のほうが、シャープレシオが高く、少ないリスクで高いリターンに期待できると理解できます。
近年のインド株の好調が後押しし、運用成績もかなりのもの。
しかし、ここ最近はファンドの運用がベンチマークにはついていけておらず、これから投資を行う方はファンド側で数値のコントロールがうまくいっているのか吟味したいですね。
巷ではパンデミックで落ち込んだインド経済のV字回復が期待されていますが、元々政治や経済面でカントリーリスクのあるインド。
物価指数や政治状況など、多方面からウォッチし続ける必要があります。
ファンドの投資先
株式 | 98.5% |
---|---|
その他の資産 | 1.5% |
引用:野村證券
運用資産のほとんどがインド株での運用。
日本人には馴染みの浅いインド株への投資ということで、投資先銘柄を見て投資先の妥当性を投資者側で判断するのは困難でしょう。
過去の運用成績から、ファンド運用陣の運用手腕を軸として投資を決める形となります。
口コミ・評判
ゆっくり投資夏休み明け。4連休前に、先週から買い始めたフィデリティ世界割安成長株投信テンバガー・ハンターと、6年のお付き合い(利益出てます)の野村インド株投資を1万円ずつ予約注文。インデックス投信は残高がだいぶ増え、少し割高感からしばらく様子見ます。
— どでみん (@dodemine) September 16, 2020
まさかまさかの野村インド株投資、減配なし。買値戻しまであと一歩。嫌気売りしなくてよかった~。(^^)d
— ワンサくん (@swingruby0721) July 14, 2020
努力が実った瞬間は、叫びたくなるくらい嬉しいものです。本当に嬉しかった。
このまま美談で終われば良いんですが…😅その3000万円で、ずっと上がってた野村インド株投資を買ってもらったんです。お客様は高すぎて不安だったんですが、僕が強気に提案して。
1ヶ月後、暴落しました⤵️— トウマニキ@証券マン→多角経営社長 (@obentoniki) February 6, 2020
研究会で出た意見
・運用期間が長い歴史あるファンド
・個人投資が難しいインド株へ手軽にアプローチできる
・調子の良い時期と悪い時期の差が激しすぎて、売買のタイミングを図るのが困難
・信託報酬が高すぎる
まとめ
・インドに精通しており投資銘柄を確認、投資先銘柄に魅力を感じている方
・インドの株式に限定して投資を行いたい方
・投資コストを抑えて投資を行いたい
・長期的に手間を抑えて資産を育てていきたい
個人投資が難しいインド株へ投資ができる貴重なファンドではありますが、年2%を超える割高な手数料を支払って得られる対価と考えると物足りないのが事実。
また、近年ベンチマークについていけていなかったこともあり、2017年から資金流出が続いています。
「野村 インド株投資」からの資金流出が続いている。19年は656億円の純資金流出となり、678億円の流出超過となった18年に続いて2年連続の流出超過となった。モーニングスターカテゴリー「国際株式・インド(為替ヘッジなし)」内でも2年連続で流出超過額が最大となった。
引用:モーニングスター 「野村 インド株投資」から資金流出、19年の流出額は2年連続でカテゴリー内最大
近年ファンド手数料の値下げ合戦があり、例を挙げればeMAXIS Slim 新興国株式インデックス。手数料は年率0.1870%(税抜 年率0.1700%)の信託報酬のみで購入・売却手数料は発生しません。
また、肝心の運用成績も年率で44.5%と好調。
投資先は台湾・ケイマン・韓国などとインド以外の国にも投資されますが、インド投資に強いこだわりのない方はこのような低コストファンドを選ぶことも考慮することもできますね。
投資コストとご自身の投資ポリシーを天秤にかけ、適切な投資判断をしたいところです。
販売会社一覧
同ファンドは、野村證券にて購入することが可能です。
以上、
両国ファンド研究会 一同 2021.08.10
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