第6回ファンド研究会「米国IPOニューステージ・ファンド<為替ヘッジあり>(年2回決算型)」

第6回ファンド研究会「米国IPOニューステージ・ファンド<為替ヘッジあり>(年2回決算型)」

日時:2021.06.25(金)21:00~
場所:ZOOM
参加者:櫻井洋一(順不同)

米国IPOニューステージ・ファンド<為替ヘッジあり>
引用:三菱UFJ国際投信

ファンド概要

ファンド名 米国IPOニューステージ・ファンド<為替ヘッジあり>(年2回決算型)
運用会社 三菱UFJ国際投信株式会社
ベンチマーク なし
種類 追加型投信/海外/株式
特色 1、株式公開(IPO)から概ね5年以内の中型以上の米国株式(上場予定を含む)への投資を基本とする
2、株式への投資にあたっては、新技術やビジネスモデル等に着目し、企業収益の成長性が見込まれる銘柄を選定する
3、為替ヘッジの有無により、<為替ヘッジあり>、<為替ヘッジなし>が選択できる
4、年2回の決算時(5・11月の各15日(休業日の場合は翌営業日))に分配を行う
投資コスト
(平均)
購入手数料:上限3.30%(税抜 3.00%)
信託報酬:年1.7875%(税抜 年1.6250%)
※ファンドの組入状況により変動
信託財産留保額:なし
合計:年5.0875%(税込)程度
その他
投資コスト評価:同種ファンドと比較し、割安/平均/割高の三段階で評価。

ファンドの仕組み

ファンドの仕組み

同ファンドに投資した資産は、さらに米国IPOニューステージ・マザーファンドを介し、米国の株式へ分散投資され間接的に世界の金融商品へ幅広く投資することができます。

また為替ヘッジとは、円高・ドル安など為替レートの影響で運用に不利益が起こらないよう為替変動に対し保険をかけレートを影響を最小限に抑える事を言います。

為替ヘッジを利用することで為替の影響は最小限に抑えることができますが、ヘッジコスト(保険料)が発生したり、また円安ドル高の恩恵を受けられなくなることがあるので市場の状況を見ながら利用を検討したいですね。

ちなみに投資後に、市場の様子に合わせ同じマザーファンドへ投資する<為替ヘッジあり><為替ヘッジなし>商品間でスイッチングを行うことも可能です。

スイッチングとは?

スイッチングとは投資信託を買い換えることで、スイッチングを利用して投資信託を買い換えると買い替え時の手数料が安くなったり、無料となることがあります。

しかし、スイッチングを行うことは一旦保有ファンドを売却し再度別のファンドを購入する扱いとなり、場合によっては信託財産留保額(売却手数料)が引かれたり、利益が出ている場合は税金が引かれる場合もあるので、安易にスイッチングを繰り返すことは避けたいですね。

運用成績・純資産の推移

運用成績・純資産の推移
引用:三菱UFJ国際投信

1年 3年 5年 シャープレシオ
(1年)
ファンドの運用成績 70.21% 3.12
シャープレシオとは?

取ったリスクに対し得られるリターンを図るもので、「リターンー安全資産のリターン÷リスク」の数式で求められます。

またシャープレシオは原則で、投資対象を同じとする商品、かつ3~5年の長期での数字を比較する必要があります。

その上で、数値が高ければ高いほどリスクから得られるリターンが大きく、運用効率が良いと理解することができます。

以下の図で言えば、ファンド2よりファンドの1のほうが、シャープレシオが高く、少ないリスクで高いリターンに期待できると理解できます。
シャープレシオとは?

1年弱で2倍と、かなりのハイペースで資産が増えています。グロース系ファンドで成長株式への投資がメインとなるので、しっかり運用者の読みが当たっているうちは今後もまとまったリターンに期待できそうです。

しかし、いくら現状で高リターンが出ていると言っても比較的リスクを取った成長段階にある米国株のみの投資となるので、市場の悪化や運用不調などの可能性を考えると、まとまった資産を本ファンドのみへ集中投資するのは避けたほうが良いでしょう。

ファンドの投資先

実質外国株式(現物) 92.1%
コールローン他 7.9%

組入上位通貨
引用:三菱UFJ国際投信

ポートフォリオのほぼ全てが米国株へ投資され、現状ではソフトウェア・サービス株の比重が高くなっています。

組入上位を見ても、過去米国でお住まいの経験がある方や、米国に明るい方以外には少しピンとこない銘柄が並んでおり、投資初心者の方には投資先の妥当性を理解するのは簡単ではないですね。

基本的にはファンドの過去の運用成績や、銘柄選定ポリシーを理解し運用者の手腕を信じて投資する意味合いが強くなるでしょう。

口コミ・評判

研究会で出た意見

メリット

・1年で70%を超えるリターンは、いくらアクティブファンドと言え評価されるべき
・比較的短期で値動きが見れているので、これから遊びで入れるなら、とても楽しいファンドだと思う

デメリット

・過去の値動きを見ていても時期によっては評価額が大きくぶれているので、投資リスクは低い方ではない
・リスク緩和のために長期保有したいところだが、長期で保有するには手数料が割高である
・株式公開から年度が立っていない株式への投資がメインとなり、将来の成長の伸びしろが読みにくい

まとめ

向いている人

・リスク資産を、米国の未来を期待されている新しい企業で運用したい

向いていない人

・長期的にまとまった資産を安全運用したい

そのリターンの高さから安易に飛びついてしまいがちですが、株式公開からの年数が浅く、また米国に詳しくないとなかなか投資者目線でピンときにくい企業への投資となり投資初心者がメインと投資先として選ぶには少しリスクは高めと言えるでしょう。

反対に短期的にアクティブな値動きを望める点で、メインの投資先の運用が既に順調で、残りのお金で少しリスクを取って遊びたいとお考えの方にはピッタリの投資先になり得ます。

何も投資先は1つに絞る必要はありませんので、用途に合わせて上手に選んでいきたいですね。

販売会社一覧

以下、ページ参照下さい。

>>購入できる金融機関
※三菱UFJ国際投信株式会社公式サイト内ページへ飛びます

以上、

両国ファンド研究会 一同 2021.06.28

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