第14回ファンド研究会「フィデリティ・世界割安成長株投信 Aコース(為替ヘッジあり)」

第13回ファンド研究会「フィデリティ・世界割安成長株投信 Aコース(為替ヘッジあり」

日時:2021.08.13(金)21:00~
場所:ZOOM
参加者:櫻井洋一/投資モモンガー/はるぴょん(順不同)

フィデリティ・世界割安成長株投信 Aコース(為替ヘッジあり)
引用:フィデリティ・世界割安成長株投信 Aコース(為替ヘッジあり)

ファンド概要

ファンド名 フィデリティ・世界割安成長株投信 Aコース(為替ヘッジあり)
運用会社 フィデリティ投信
ベンチマーク なし
種類 追加型投信/内外/株式
特色 1.フィデリティ・世界割安成長株・マザーファンドへの投資を通じ、世界の株式に投資を行ない、投資信託財産の成長を図ることを目的として運用を行なう。
2. 企業の長期的な成長力と株価の割安度に着目し、企業の本源的価値を見極める運用を目指す。
3.個別銘柄選択にあたっては、世界の主要拠点のアナリストによる徹底的な企業分析をする。
投資コスト
(平均)
購入手数料:3.30%(税抜3.00%)以内
信託報酬:年1.65%(税抜1.50%)
信託財産留保額:なし
合計:年4.95%程度
その他
投資コスト評価:同種ファンドと比較し、割安/平均/割高の三段階で評価。

ファンドの仕組み

ファンドの仕組み

フィデリティ・世界割安成長株ファンドに投資した資産は、マザーファンドへ投資され、間接的に国内外の株式へバランス良く投資されます。

同ファンドの愛称「テンバガー」の名の通り、フィリディティの投資哲学でテンバガー(株価が10倍になると期待される銘柄)を発掘しまとまった利益を狙います。

運用成績・純資産の推移

運用成績・純資産の推移
引用:フィリディティ投信

1ヶ月 6ヶ月 1年 シャープレシオ
(1年)
ファンドの運用成績 +43.54% 2.90
シャープレシオとは?

取ったリスクに対し得られるリターンを図るもので、「リターンー安全資産のリターン÷リスク」の数式で求められます。

またシャープレシオは原則で、投資対象を同じとする商品、かつ3~5年の長期での数字を比較する必要があります。

その上で、数値が高ければ高いほどリスクから得られるリターンが大きく、運用効率が良いと理解することができます。

以下の図で言えば、ファンド2よりファンドの1のほうが、シャープレシオが高く、少ないリスクで高いリターンに期待できると理解できます。
シャープレシオとは?

設定からまだ新しいファンドですが、近年の好調な株式相場の後押しもあり運用成績は右肩上がりですね。

しかし、本ファンドは割安株への投資メインとなり通常の相場では評価されるのにある程度の時間を要するものと予想できます。

投資を行う際には、長期投資前提でじっくり運用できる資産を投資したいですね。

ファンドの投資先

株式 96.4%
投資証券 0.2%
現金・その他 3.4%
米ドル 53.9%
日本・円 17.1%
ユーロ 6.5%
韓国・ウォン 4.3%
香港・ドル 4.3%
その他 13.9%

ファンドの投資先
引用:野村證券

運用資産の半分以上がドル建てでの運用となりますが、本ファンドに関しては為替ヘッジ(為替変動に対して保険をかけている)為、ドル-円間の為替リスクに関しては大きく心配しなくても良いでしょう。

また投資先も日本の伊藤忠や、三井住友など馴染みのある投資先が並び、投資者側でも投資先に対してある程度理解できる点は安心ですよね。

口コミ・評判

研究会で出た意見

メリット

・世界的に有名な運用会社ということで安心感がある
・バリュー株投資というわかりやすい投資手法は投資者目線で安心
・公式サイト上にて、運用者の情報を写真付きで確認できる

デメリット

・目論見書・運用レポートがややわかりにくい
商品紹介ページを見るのがおすすめ)
・設定からまだ日が浅く、運用成績から運用者の実力を判断するのが困難
・バリュー株投資の特性上、利益が出るまでに時間がかかる可能性がある

まとめ

向いている人

・長期的に世界の株式へ分散投資したい方
・バリュー株投資で長期的にじっくり資産を育てていきたい方
・フィリディティ投信の運用哲学に共感できる

向いていない人

・短期的にまとまった資産を築きたい方
・過去の運用成績のデータ重視で投資先を決めたい方

フィデリティ・世界割安成長株はまだファンド設定から1年程の新しいファンドということもあり、投資判断の参考になる運用成績のデータが豊富に溜まっていない点は投資先ファンドの妥当性を推し量る際にデメリットになり得ます。

しかし、アクティブファンドにしては妥当なレベルの手数料で、手間を掛けずに世界中のバリュー株へ投資できる点に魅力を感じる方にはもってこいの投資先になるでしょう。

現状運用成績が比較的好調なこともあり注目が集まっているファンドではありますが、バリュー株ファンドの場合は長期投資が基本で短期的な運用成績だけを見て投資判断を行うのは避けたいところ。

運用者の他ファンドでの実績や投資先の詳細などから総合的に判断し、長期目線でしっかり安定した利益獲得が出来るかじっくり吟味したいところですね。

販売会社一覧

同ファンドは、野村證券にて購入することが可能です。

>>野村證券 公式サイト

以上、

両国ファンド研究会 一同 2021.08.18

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