第3回ファンド研究会「グローバル・プロスペクティブ・ファンド」

第3回ファンド研究会「グローバル・プロスペクティブ・ファンド」

日時:2021.06.04(金)21:00~
場所:ZOOM
参加者:櫻井洋一/投資モモンガー(順不同)

グローバル・プロスペクティブ・ファンド
引用:日興アセットマネジメント

ファンド概要

ファンド名 グローバル・プロスペクティブ・ファンド
運用会社 日興アセットマネジメント株式会社
ベンチマーク なし
種類 追加型投信/内外/株式
特色 1、世界の上場株式のうち、破壊的なイノベーション(既存の技術やノウハウ の価値を破壊し、全く新しい商品やサービスを生み出す)を起こしうるビジネスの行う企業株式へ投資
2、銘柄調査は、米国ののアーク・インベストメント・マネジメント・エルエルシー(アーク社)からの助言をベースに行う
3、年1回決算を行う
投資コスト
(割高)
購入手数料:3.3%(税抜3.0%)
信託報酬:年1.658%(税抜1.58%)
信託財産留保額:なし
合計:4.958%
その他
投資コスト評価:同種ファンドと比較し、割安/平均/割高の三段階で評価。
補足

アーク社が考える破壊的イノベーションの3つの条件とは、

1、劇的に生産性の向上をもたらすこと
2、急激なコスト低下をもたらすこと
3、他のイノベーションとの融合や、イノベーションの創出を促す共通基盤となりやすい性質をもつイノベーションのこと

過去の破壊的イノベーションの例を挙げれば、18世紀末の「蒸気機関」や、20世紀の「コンピューター」などになります。

ファンドの仕組み

ファンドの仕組み

ファンド・オブ・ファンドの形式を取る同ファンドへ投資を行うと、その資金は自動的に日興AM ARKディスラブティブ・イノベーション・ファンドクラスA、マネーアカウント・マザーファンドの2ファンドに投資され、そちらのファンドから国内外の株式や債券へ投資されます。

複数のファンドに投資でき、高い分散投資効果を享受できるでしょう。

運用成績・純資産の推移

運用成績・純資産の推移
引用:日興アセットマネジメント

1年 シャープレシオ
(1年)
運用成績 81.75% 2.58
参考:某米国S&P500インデックスファンド 43.34% 3.01
シャープレシオとは?

取ったリスクに対し得られるリターンを図るもので、「リターンー安全資産のリターン÷リスク」の数式で求められます。

またシャープレシオは原則で、投資対象を同じとする商品、かつ3~5年の長期での数字を比較する必要があります。

その上で、数値が高ければ高いほどリスクから得られるリターンが大きく、運用効率が良いと理解することができます。

以下の図で言えば、ファンド2よりファンドの1のほうが、シャープレシオが高く、少ないリスクで高いリターンに期待できると理解できます。
シャープレシオとは?

人気ファンドということで、純資産総額は右肩上がりでファンドに多くの資金が集まっていることがわかります。

組入銘柄が比較的中~短期で爆発的な利益を見込めるものということもあり、市場平均値と比べても圧倒的なリターンを残せています。

ファンドの投資先

日興AM ARKディスラプティブ・イノベーションファンド
クラスA 円建投資証券
99.0%
マネー・アカウント・マザーファンド 0.1 %
現金その他 1.0%

組入上位通貨
引用:日興アセットマネジメント

マザーファンドは2ファンドではありますが、現状 90%以上が日興AM ARKディスラプティブ・イノベーションファンドへ投資となっています。

組入上位銘柄は、電気自動車のテスラ、遺伝子検査のインビテなど自社で独自の技術を保有しているヘルスケア・情報技術銘柄がメインとなります。

口コミ・評判

研究会で出た意見

メリット

・テスラなどボラティリティ(値動き)が激しい銘柄への投資となり、短期でまとまった利益を得られる可能性あり
・マザーファンドが2種類設定されており、市場の状態に合わせて株式や債券などへ流動的にポジション移動できるのは安心
・やり手のARK(アーク)社のサポートを受けているだけあり、現状かなりの高リターン

デメリット

・みずほ証券でしか買えない
・ボラティリティ(値動き)の高さから、短期間で大きな損失が発生することも
・破壊的イノベーションなど抽象的な言葉が多く、投資者側がファンドの投資ポリシイーを理解するのが困難
・人類は蒸気機関やコンピューターと言った過去の破壊的イノベーションを事前予測できていなかったわけであり、実際に予想を当て続けることが出来るか不明
・投資ファンドが2ファンドということで、各ファンドの中抜きコストが懸念される
・投資助言のアーク社の助言料もコストとしてかかってくる

まとめ

向いている人

・ 比較的短期でまとまった利益に期待したい
・リスク運用を行う資産の投資先として利用したい
・ARK(アーク社)が関わるファンドに投資したい

向いていない人

・ 長期的に堅実性を重視して安定運用したい
・とにかく低コストで運用したい

ARK社は米国でETF運用を行っており、そのリターンは1年で200%を超えたと言われています。

現状日本の証券会社を通してARK社のETFへの投資はできませんので、日本からARK社アクセスするという意味では同ファンドは良い選択肢となるでしょう。

しかし、投資に絶対はありません。この運用成績が長期的に続くかは保証されておりませんので、直近の運用成績を見て飛びつくのではなく、ARK社の銘柄選定基準や現在の投資銘柄を理解し共感できた段階で投資を決める必要があります。

販売会社一覧

以下、ページ参照

>>購入できる金融機関
※日興アセットマネジメント株式会社公式サイト内ページへ飛びます

以上、

両国ファンド研究会 一同 2021.06.16

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